イップスのはじまり

イップスの語源

プロゴルファーのトミーアーマーをご存知でしょうか。トミーアーマーがトーナメント中、パッティングで突然緊張に襲われカップに全く届かない大ショートのパットをしたり、カップのはるか先に行ってしまう大オーバーのパットをしてしまったそうです。

その時、外国人はよく「ウップス」というようなうめき声を発します。そこから「イップス」と名付けられたそうです。

そんなトミーアーマーはこう言ってます

アマチュアの皆さんは細かいことばかりに気を取られています。グリップ、アドレス、スイングの重要な要素だけを取り入れ、シンプルにすればシングルにはすぐになれます(中略)。

イップスという名前をこの世にもたらしたトミーアーマーさんだからこそスイングをシンプルにと言われるのかも知れません。

イップス=ジストニア

現在イップスは疾患名としてジストニアに分類されています。

ジストニア(dystonia)は、中枢神経系の障害による不随意で持続的な筋収縮にかかわる運動障害の総称。姿勢異常や、全身あるいは身体の一部が捻れたり硬直、痙攣といった症状が起きる。日本神経学会の用語では「ジストニー」と表記される。2016年現在、日本では特定疾患には認定されていないが、遺伝性ジストニアが難病法に基づく指定難病で、医療費助成対象となる場合がある。

ウィキペディア参照

イップスを知るためには人間の身体の動きを知る

イップスは間違った身体の動きです。イップスを知るには人間の身体の動き、 神経の働きを知ることが大切です。

イップスを生理学的にみると、屈曲筋肉と伸展筋肉の両方に収縮が起こっている状態と考えられます。
例えるならば、ヒジを曲げるのと伸ばすのを同時に行っている感じです。やってみると分かりますが固まります。

筋肉は、頸椎にある脊髄神経からの命令で収縮しています。
もし、脊髄神経が切れたら動かすことができません。したがって動きのあるイップス症状は神経の「伝達」が関与していると言えます。

神経の働きは三種類

神経の働きにはおもに3種類あります。

  • 脳からの命令で身体を動かす
  • 刺激を受けたらそれを脳に伝える
  • 反射

反射とは画ビョウを踏んだり、熱いものに手を触れた時に反射的に筋肉が縮む動きです。この反射が異常をきたす病気もありますが、その場合重篤な病気を疑うことになりますのでイップスとは関係ありません。

残るは脳からの命令か、刺激を脳に伝える働きです。
どちらもイップスに影響しています。

脳からの命令

脳からの命令が原因のイップスは当院で提唱しています「誤作動記憶」です。
誤った記憶によって筋肉に収縮命令が出されると考えます。この収縮命令によりイップスが起こります。誤作動であるにもかかわらず記憶されてしまっていますので、その条件にマッチしてしまうとイップスが起こってしまいます。これは条件反射というものです。
条件反射とは梅干しを見ると唾が出るのと同じ仕組みです。

刺激を脳に伝える

さらに刺激を脳に伝えるというのは、イップスのスイッチを入れる刺激がありそれが脳に伝わると考えます。その刺激は、グリップを握る触覚の刺激、ギャラリーや友人の声や音という聴覚刺激、コースの匂いは嗅覚刺激、コースやライなどの視覚刺激などが関与している考えられます。

結論

イップスは、脳から筋肉に緊張の命令が出ていると思われます。それは条件付けされた記憶によって、まるでスイッチが入るように起こっています。

【さらに詳しい記事】
「イップスの原因と施術」
イップスの原因と治療について詳しく解説しています。

治療は「スイッチを切る」ことです。
そのためにどのような刺激がスイッチになっているのかを知ること、スイッチを作る原因を探ることになります。

「スイッチを切る」方法としてゴルファーズクリニックではPCRT(心身反射療法)を行っていきます。

【参考記事】
「当院のPCRT(心身条件反射療法)の解説」
PCRT(心身条件反射療法)を詳しく説明しています。